私は秋田県の、山奥の、農村に生まれました。
高校を卒業してから上京して、「田舎」と「都会」の、経済的、文化的な差に愕然としました。
「田舎生まれは、かわいそう」なのでしょうか?
1)「田舎生まれ」デメリット
1ー1「田舎」は収入が低い家庭が多い=進学が難しい
「田舎」は大学進学率が都会より低いです。私の出身地「秋田県」は全国学力テストは、毎回上位なのに大学進学率は、いつもワースト5に入っています。
両親の収入が低く、両親が高卒なこともあるので、初めから「進学」が選択肢に入っていない人もいます。
詳しくは、こちらの記事をどうぞ
1-2「田舎」コンサート、演劇鑑賞、映画鑑賞に一苦労 文化への距離が遠くなる
宮城県や新潟県だと、アーティストが来県して、ライブするのも頻繁だと思います。私の出身地「秋田」だと、人気アーティストがライブをするのは「全国ツアー」(各県を周る)の時くらいです…。
仙台まで行けばいんですけど、「仕事帰りにライブに行く」などのように、気軽には行けません。
ポップミュージックだけでは、なく、クラシックなどにも直接、触れる機会は、都会より少なくなります。
また、映画館も少なく、見たい映画が上映されないこともあります。
映画館が極端に少ないのは秋田だからかもしれません…。隣県の岩手県に行ったら、映画館は、ちゃんと存続していました。
1-3「地元の人」しかいない町。世界が狭くなる
私の地元は、本当に地元の人しか住んでいません。
新しい価値観、生き方に出会うことが難しいので、視野が狭くなりがちです。
秋田県の自殺率が高い理由の一つは、これだと思います。
1-4 度を越した噂好き、詮索好きな人がいて、憂鬱
「詮索好き」、「噂好き」な人が多いです。
そこまで年齢がいっていない人でも、「詮索」好きな人は、います。
帰省した時に、高校の同級生に会ったら、「〇組の△△は離婚した」、「◇の□□は未婚で子供を産んで、駅前のアパートで一人暮らしをして、男を連れ込んでる」など、延々と、そういう話をされて、頭が痛くなりました…。
私からすると、話したこともない同級生(私が高校生の頃は、まだ生徒が多かった)のことは、覚えていなくて、その人たちが男を連れ込んでいようと、どうでもいいです。
活躍している等の明るい話なら聞きたいですが…。
1-5 小さなコミュニティ、監視しあう社会が苦しい
お互いがお互いを知っていて、誰かは誰かの知り合いの社会は利点もあります。農業をしていて、足りないものがあったら、分け合ったり、アドバイスをもらったり…。
しかし、「人にどう思われるか?」を常に意識し、「コミュニティから外れないように必死にならなければいけない」という、苦しい特徴があります。
秋田県の自殺率が高い理由の一つは、これだと思います。私の地元は、めちゃめちゃ自殺する人が多いです。
2)「田舎生まれ」メリット
2-1 上京した場合、最初から都会に住んでいないので、新鮮に感じられる
地方から都会に上京した場合、東京を「新鮮」に感じられます。
2-2 広い家に住める
地方では、広々とした家に住むことができます。
都会では、賃貸の家に住んで、騒音を気にしなければいけません。一戸建てを購入するとして、都心から離れた場所になるなど。
2-3 方言 アイデンティティがある
こんなに「秋田って…」と言っている私ですが、やっぱり「方言」は私のアイデンティティで、切れないものだと思っています。
2-4 満員電車で通勤しなくていい。けど、雪国だと…
東京に住んでいる時、満員電車に乗って通勤していました。
一度、東京を離れた後、東京に遊びに行ってみたら、人がいすぎて、「人いすぎ。ここで、どうやって生活していたんだろう…」と思いました。
一度、東京に住むと、海外の大きい都市に住んでも、結構、平気だと思います。(人によりますが)
ロンドンは、大きい公園が中心部にあるし、コロナウイルスで在宅勤務が進んで、ほとんどオフィスに行っていない人もいます。
東京の「忙しさ」とは違います。東京は、「忙しそう」にしている人が多いと思います。
東京ほど、人が多くて、地下鉄や私鉄、JRなど路線が多くて、複雑な所は、そんなにないと思います。(もちろん、インドとかバングラデシュは、人がもっと多いと思います)
田舎は車通勤が主です。満員電車に乗らなくていいです。ただ、雪国だと、冬は、雪かきしてから、恐々、雪道を運転していかなければいけないので、キツいこともあります。
2-5 市立図書館が空いていて、利用しやすい
市によって、市立図書館がどれだけの規模かは違いますが、田舎だと、一つの図書館に対しての利用者が少なく、利用しやすいです。
東京に住んでいた時は、休日に図書館に行くと、空席を見つけるのが難しかったです。
3)「田舎」の人は「田舎生まれ」かわいそうだと思っているのか?
人によって、何が幸せかは違います。
「田舎」で、ずっと暮らしていて、「田舎生まれ」は、かわいそうとは思わない人もいます。
「そこしか知らなければ、何も思わない」「それがいい」と信じることもありますよね。
「満員電車に乗って通勤する」、「隣に住んでいる人を知らない」生活の方が「かわいそう」だと思う人もいます。
私の祖父は、働くことが人生の楽しみで、生涯、田舎で幸せに暮らしました。
一度、他の場所に住んでから「やっぱり、地元がいい」と思って帰ってくる人もいます。
東京に頻繁に遊びに行っている私の友達は「田舎に生まれた時点で、ガチャ失敗だ」と言っていました。
↓「田舎に生まれると、どれだけハンデがあるか」について書かれた記事です。(他の人の記事)
↓「キングオブ田舎、保守的、閉鎖的な町の農家に生まれて」 私は
田舎に生まれて、「損したな」と思うこともあるけど、私は、いい方に利用していきます。
生まれた家は、もう変えられないので。都会で生まれて、都会で育った人が分からないことが分かるし。
今は自分の人生を選べる時代なので、東京に住みたいと思ったら住めます。今から100年前くらいに、田舎に生まれたら、選択肢は、もっと少なかったです。↓地方出身者(裏日本と呼ばれる日本海側の県出身で、地方と都会の差を描いた小説を多く書いている山内マリコさんの小説)
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