1960年代後半、ロンドンの「フォード」の工場で働いていた女性たちが「女性」だというだけで、「男性」より下の扱いをされることに怒り、ストを起こしました。
「男女同一賃金」運動のリーダーに任命されたリタは、イギリス中を周り、演説し、女性たちの共感を得ていきます。
この出来事を基にした映画が「ファクトリーウーマン」です。
映画のあらすじ、感想と、「フォード」の工場があった町「ダゲナム」が、現在どうなっているか?をお伝えします。
目次
1)「ファクトリーウーマン」概要
公開年 | 2010年(イギリス) ※日本では、劇場未公開 |
原題 | MADE IN DAGENHAM |
上映時間 | 114分 |
2)「ファクトリーウーマン」 キャスト

・主人公リタ(サリー・ホーキンス)
「シェイプオブウォーター」、「パディントン」等 出演作多数。
2022年 秋公開予定の映画「スペンサー ダイアナの決意」原題:「Spencer」では、ダイアナ妃のドレッサーを演じています。
↓「スペンサー ダイアナの決意」の公式HP
Sally Hawkins is The Royal Dresser Maggie.
— NEON (@neonrated) October 5, 2021
Pablo Larraín’s SPENCER, in theaters Nov 5. pic.twitter.com/3zHMxhtbDu
・リサ (ロザムンド・パイク)
ロザムンド・パイクは「ゴーンガール」で、一躍有名になりました。アクションコメディー「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」、「しあわせはどこにある」、「海賊じいちゃんの贈り物」、主演作「パーフェクトケア」など多ジャンルの映画に出演しています。
悲劇とピンチに巻き込まれた“壊れかけ家族”の奮闘に思わずエール喝采! DVD『海賊じいちゃんの贈りもの』6/2リリース決定! 監督、出演者のインタビューも収録。商品の詳細はコチラ⇒ https://t.co/vCRiLq1AwL pic.twitter.com/5vJPdc0ogU
— 映画「海賊じいちゃんの贈りもの」 (@kaizoku_jiichan) February 23, 2016
・リタの夫 エディ(ダニエル・メイズ)
人気ドラマ「ライン・オブ・デューティー」、映画「フィッシャーマンズ・ソング」など。
3)「ファクトリーウーマン」 あらすじ

ファクトリー・ウーマン (字幕版)
1960年代後半、ロンドンの東の外れ「ダゲナム」にある「フォード」の工場で働く女性たちは、男性との待遇差、会社に「非熟練工」呼ばわりされたことに怒り、「男女同一賃金」にすることを求めます。
会社の幹部との話し合いに参加することになったリタは、幹部の態度に憤りを覚え、ストを決行することを決意します。
自分の考えを的確に言葉にし、男性や幹部にも堂々と発言できるリタの素質と度胸を見込んだ、労働組合員のアルバートは、リタに「男女同一賃金」運動のリーダーになることを勧めます。
本社が「男女同一賃金」を約束するまでストすることにしたリタたち。リタは、演説のため、イギリス中を周り、女性たちの支持を集め、テレビニュースにも取材されます。
女性たちが製造していた、自動車の「シート」の在庫が尽き、工場全体が操業休止になりました。
※労働組合員のアルバートは「女性が、女性だという理由だけで、男性より下の扱いをされるのは、おかしい。終わらせなければならない」と考えている、珍しい男性です。
「ファクトリーウーマン」は「U-NEXT」で見られます。
4)「ファクトリーウーマン」 感想
この映画に出てくる男性のほとんどが、女性を下に見ていました。リタの息子の、体罰教師にいたっては、リタたちの学歴に関してまで、ひどい言葉を浴びせました。
「サリー・ホーキンス」は、こういう強い役が似合っています。
「女性の権利」のために闘った女性の映画を見ると、「強いなあ。私は全然、声を上げられてない」と思います。
60年代のファッションやインテリアも見られる映画です。
5)舞台になった「ダゲナム」 今、どうなっている
ロンドンの東の外れにある「ダゲナム」は、フォードが工場を閉鎖したのに伴い、ほかの企業も撤退し、活気を失いました。最盛期、フォードでは、四万人もの人が働いていて、コミュニティの中心になっていました。
ロンドンの住宅価格が急騰する中、移民がダゲナムの住宅を購入し、町は急速に変化しました。
「グレーターロンドン」の中でも、住宅価格が一番安いエリアだったので、移民たちが住宅を購入したのです。
現在というか、この「Chavs 弱者を敵視する社会」という本からの情報なので、少しだけ古い情報になります。(イギリスでは2011年に発売された本です)
![]() | 価格:2,640円 |

6)「ファクトリーガール」好きな方に、おすすめの映画、本
6-1「未来を花束にして」
女性参政権を求めて闘った女性たちの実話を基にした映画です。
6-2 「彼女たちの革命前夜」
女性が「性的に’モノ’化」され、評価されることに反対し、「ミス・ワールド」大会妨害を決行した女性達の実話を基にした映画「彼女たちの革命前夜」原題「Misbehaviour」。
2022年6月に日本公開されます。
↓あらすじ、感想は、こちらの記事をどうぞ。
「女性蔑視」「人種差別」50年前の実話を基にしたイギリス映画「Misbehaviour」あらすじと感想
6-3「Silence is not an option」(洋書)
実兄を人種差別主義者に殺害され、ネルソン・マンデラに励まされ、家族で人種差別撲滅運動をしたStuart Lawrenceの著作。
2022年4月 発売です。
おすすめの自己啓発、ノンフィクション【洋書】「自信を持つことの大切さ」「Silence is not an option」
kiki
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