イギリスの「暮らし」、「文化」、「階級」について分かる、おすすめの本をご紹介します。
ガイドブックについては、こちらの記事をどうぞ。
目次
1)イギリスの「暮らし」、「文化」、「植民地」等について分かる本
・「映画でわかるイギリス文化入門」
この本は、「映画」をとおして、イギリスの文化など分かる本です。映画のなかの場面を使って説明されているので、とても分かりやすいです。
今まで、イギリスについて説明された本をたくさん読みましたが、この本が一番分かりやすいです。
映画を見ている時も、「あっ!これは、あの本に書かれていたことだ。こういうだったのか」と気づくことが多くて面白いです。
大学で、「教科書」として使われたような本なので、生活に直結する、「このスーパーは、どんな感じ」とかそういうことは書かれていません。
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2)イギリスの「暮らし」、「文化」について分かる本
こちらの3冊で、イギリスの「暮らし」、「文化」について、よく分かります。
面白いのが、二人とも、「イギリス人は自分が損しなければ、他人のことは気にしない(他人の行動を気にしない)」、「イギリス人は自分が損しなければ、鷹揚になる」と、共通することを言っているところです。
2-1「マインド・ザ・ギャップ! 日本とイギリスの<すきま> コリン・ジョイス著
コリン・ジョイスさんとは…
・ロンドン東部出身
・オックスフォード大卒・92年に来日後、日本に十年以上、住み、帰国
james


「マインド・ザ・ギャップ!」はロンドンの地下鉄の駅で電車が着いた時に聞けるアナウンスから取っていますね。

日本とイギリスの文化、暮らしについて、よく知るコリンさんが、「日本」と「イギリス」の違いについて書いた本です。
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イギリスの「食べ物」の話からイギリス人の友人に聞かれる、日本についての質問などがまとめられています。
読みやすいので、難しい本を読んでいて、疲れた時や、おやすみ前に一章読んだりできます。
2-2「イギリスふしぎ発見 Realise Britain」
こちらも、「コリン・ジョイス」さんの本で、「天気」、「食べ物」、「階級」など、イギリスについて話すとき、よくあがる話題について書かれた本です。
本文は英文で、巻末に単語の解説が載っています。大学の教材で使われた本のようです。
B1レベル(英検2級レベル)の方なら、簡単に読める本です。
※「Realise」はイギリス英語だと、Zでは、なくSです。日本ではアメリカ英語を教えられているので、「Realize」で覚えている方も多いと思います。
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2-3 お子さんがいる、駐在員の配偶者におすすめ「あきれた紳士の国 イギリス ロンドンで専業主夫をやってみた」
こちらは、2011年まで日本の共同通信社で働いていた著者が妻のイギリス赴任に付き添い、専業主夫として5年間、ロンドンのウィンブルドンに住んだ経験について書かれた本です。
お嬢さんはアクトンにある日本人校(アクトンは日本人駐在員の家族がたくさん住んでいる)では、なく、ウィンブルドンにある現地校に通っていました。
こちらの本は
kiki
・お子さんを「現地校」に通わせたい方
・日本語補習校の様子が知りたい方・イギリスでの家事、育児について知りたい方
・ウィンブルドンの様子が知りたい方
kiki
という方に向いています。
筆者は日本人コミュニティに、どっぷり入っていませんでした。
「補習校」で知り合う日本人について筆者の目線で書かれています。
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「堅い」内容かと思いきや、ロンドンでの運転事情や、スーパーマーケットで、どんな魚、野菜、果物が買えるか、どのように調理したか、などについて書かれています。
これからイギリスで暮らす人にとって情報収集に役立ちますし、暮らしていた人にとっては、「ああ。そうだったね」と懐かしく感じられると思います。
著者はスイスのフランス語圏に赴任していたこともあります。
3)イギリスの階級、EU離脱について労働者階級目線から書かれている本 「ワイルドサイドをほっつき歩け。ハマータウンのおっさんたち」 ブレイデイ・みかこ著
95年からイギリスに住む著者の周囲の人々が直面する、EU離脱についてエピソードをふんだんに入れて書かれた本です。
著者の周囲の人々は、労働者階級や、生まれた家は労働者階級だったけど、管理職や専門職に就いて中流階級になった人などです。
60歳くらいになっても、フィットネスジムで知り合った、年下の女性と結婚したり、東南アジア旅行で知り合った年下の彼女ができたり、デモに参加した時に知り合った女性と付き合うようになったり、自由で面白い「おっさんたち」が出てきます。
一章ずつ、いい’オチ’で終わり、読みやすいです。
「階級」や「EU離脱」を決めた国民投票や各政党のことなど政治について巻末に解説があり、とても役立つ本です。
↓この記事の中でも、「ワイルドサイドをほっつき歩け」について書いています。
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4)イギリスの「弱者に対するセイフティーネット」などについて分かる本 「イギリスでは、なぜ散歩が楽しいのか? 人にやさしい社会の叡智」 渡辺幸一著
この本はロンドンの、日本語で書かれた本が置いてある「St.John’s wood library」で借りて読みました。
著者は90年に家族で渡英。以来、11年間、一貫してロンドンの金融街シティーで働かれました。
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著者の息子さんがダウン症なので、イギリスでダウン症の児童がどのような補助を受けられるかなども、書かれています。
自分たちの住環境を守るために戦った、ロンドンの「サウスバンク」の人々の話など、本当に面白い本でした。
その運動の詳細については、こちらの記事にまとめています。
住民による再開発で蘇ったロンドン「サウスバンク」。「ラブアクチュアリー」ロケ地
移民問題、育児などについて分かる本「子供たちの階級闘争」
イギリスに20年以上、住んでいる「ブレイディ・みかこ」さんの本です。
生活困窮者が使う施設に併設された託児所でボランティアし、そこで働いていた人は無料で保育士資格 取得のために勉強できる制度を使ったブレイディさん。
勤務先の保育園がつぶれてしまった(つぶれた理由も’階級’がらみ)ので、託児所に戻ってきました。
保守党が政権を握ってから行われた「緊縮財政」で、生活保護者に対する補助が制限され、ギリギリ存続している託児所でのエピソードが書かれた本です。
移民問題など、現在のイギリスについて、分かる本です。
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